写真館という響きのおもさ

今年、お振袖の撮影でお嬢さんがいらした。 成人式の一ケ月まえにお母様が亡くなられたばかりのようである。 ご自分のことをさとったお母様はお穣さんのために着物をつくられ、自宅に持ち帰らす呉服屋さんに預けていらしたという。
お穣さんにお似合いのとてもステキな着物であった。 お母様はお穣さんの晴れ姿をどんなにご覧になりたかったことでしょう。
写真の上がりは学業で地もとを離れていらっしゃるお譲さんに代わって、お父様がいらした。
「 私達もちゃんとした写真を撮っておけばよかった ・・・・。 」
私はお父様の言葉に、私たちの仕事の重さを感じた。
ふと数ヶ月前のことを思い出し、なんだかんだ言っても、健康で二人で仕事ができることを幸せと思うと同時に。
「 これからも精一杯、皆さんの思い出に残るようなステキな写真を撮らせていただこう. 」 
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