昭和天皇も写した方


父の法事で伯母達が集まってくれた。 アルバムを開き昔の写真を見て大笑い。 そのアルバムの中にいままで気づかなかった1枚の写真があった。 伯母達の家にもあるという。  
写真屋に嫁いで写真のことが少しわかるかなあ??と思う私には その写真が後光がさしている ように見えた。
実にすばらしい写真である。 調子も柔らかくて、こういう写真はなかなかお目にかかれない。 
「 この人はいったい誰なの? どうして、うちにこんな写真があるの? どこで撮ったんだろう? 」
「 この人は、亡くなった姉のおばっちゃ(姑)の弟で天皇陛下も撮ったことのあるすごい人だそうだ。戦争の時に疎開して来ていて、写真館を東京でしていたそうだ。 」 
「 そんなに、すごい方・・・・ 」
ほんとかな〜?と思って調べたら、本当のようである。


工藤哲朗氏。 彼は青森県五戸町出身。 写真に興味を持ち北海道で修行した後東京の両国で写真館をかまえた。 摂政宮時代の昭和天皇を撮影したこともある。 
知り合いの力士さんの紹介で相撲の写真を撮るようになり、早くて熱心な仕事ぶりが相撲協会に気にいられ取組写真を新聞や雑誌に提供するようになり 「 相撲写真の工藤 」といわれた。 
現在も店舗( 両国に工藤写真館さん )があり息子さんが相撲写真資料館を開設していらっしゃる。
(そういえば、一度テレビで見たことがある。)

お孫さんである工藤美代子さんが1991年講談社ノンフイクション賞を 「 工藤写真館の昭和 」で受賞されている。
さっそく本を注文した。